与論島「ヨロンマラソン2012」ハーフ完走!(後編)
走り始めてすぐ上り坂。
坂なんて走ったこと自体が遠い昔だから(高校時代のマラソン大会)、一瞬で息があがってしまった。それにフルマラソンスタートの時にはどんより曇り空だったのが、ハーフ開始の10時には真夏のような青空が広がっていた。
早くもひーひー。
ちなみにこれ、完走パーティー会場内のテントに掲示販売されていたスタート地点のワンショット。こんな大勢いて見つかるかなあと思っていたのに、一発で自分見つかった。そう、ゼッケン番号4161です。
地元民でもないのに、笑顔で誰に向かって手を振っていたのかと言うとインターネット中継用のカメラ。
与論島出身で、昔お仕事でもお世話になった「与論島クオリア」の喜山さんが中継を見ていてくれているというので、「喜山さ~ん!!!」と叫びながら手を振っていたのだ。
いやー、我ながらいい笑顔w
ちと周囲から浮きすぎている気がしないでもないけど。
ただこの笑顔が続いたのはほんの一瞬。
先頭集団と一緒にスタートを切ってしまったこともあり、最初の3キロでばてばて。
でも給水コーナーに行くと、かわいすぎる地元の小学生・中学生たちが素敵な笑顔で「頑張ってください!」と精一杯の声をあげて応援してくれ、必死に動き回りながら水やスポンジを手渡してくれるので、私も「ありがとう!」と笑顔で返す。
そうすると不思議と元気に。
子供達のパワーすごい!
そして7キロ地点。
普段練習で走ってる距離だけど、今回は余裕で10キロ以上走っている疲労度だった。
やはり坂道続きと言うのはきつい。
ちなみにどんなコースかというと・・・
坂だらけ!!!
(上の高低差のグラフはフルマラソンなので真ん中から折り返しになってる)
以前GPS時計つけて走った人のコース高低差データによると、最大標高差は70mぐらいなのに総昇降は800m。つまり、平坦な部分が少ないコースということだ。
でも島の人達が常にコース上にいて、頑張って!と笑顔で応援してくれる。
太鼓持って叩いてる人いれば、鍋やドラム缶をお玉か何かで鳴らしている人も。
フルマラソンスタートから既に2時間以上たっているのに、暑い中、ずっとこうして手を叩きつづけて声援送ってくれているのかと思うと、へたって歩いているわけにはいかない。
これが普段のジョギングとは全然違う、マラソン大会ならではの要素だよね。
そして何よりこの景色!!!
防砂林内側の高めの場所を走っているとビーチは見えないんだけど、低いところまで降りてくるとこのとおりの絶景。サンゴ礁に囲まれた海の色は見事なマリンブルー&エメラルドグリーン。
真っ白な砂浜も輝いている!
与論島のビーチはやっぱりきれいだ!
途中、自分が今回泊まった小島荘の前も通過。
全部で6人泊まってて、うち4人がマラソン大会にエントリー。
小島荘のおじさんも、金属製のボールをカンカン鳴らしながら応援してくれた。
気温はどんどん上がり、10キロを越えたあたりではもはや真夏の日差し。湿度も80%以上で正直ちと坂道走る環境じゃない気もしたが、風もあり、それなりに気持ちいい。
しかし容赦ない坂道はどこまでも続く。
ヨロンマラソンは、ハーフ(21.0975km)で5時間、フル(42.195km)で7時間と、制限時間がものすごく長い。21キロで5時間ということは時速4キロほどで普通の歩き速度だ。
なのでもっと歩いちゃっている人多いかと思ったけど、この坂くらいまでは、時々歩きつつ基本は走り続けている人がほとんどだった。
自分はこの坂でばてたかな。
ここから先は、歩きのほうが多くなってしまった。
早く美味しいビールを飲みたい・・・!
「美しい風景を眺めていればきっと一瞬だよ」と言われたけど、
やはり練習も不足してる自分にはそんな簡単ではなかった。ゴールは遠い。
なんて思っていたら、ひときわ賑やかな給水所が突如現れた。
人もたくさんいて、「こっちへどうぞ~!」と呼びこみまで行われている。
給水所には、バナナやミカン、おにぎりに梅干し、らっきょ、黒糖などが置かれていて好きなものが食べられるようになっているんだけど、ここはそれに加えさらに・・・
「ヤギ汁」「豚汁」まで用意されていた。
そしてテーブルまであって、座って食べている人も。
私も一瞬誘惑に負けそうになったけど、ここで座ったらもう立ち上がれなくなる気がして、立ったままヤギ汁をいただいた。長命草などトッピングして。
(食べ過ぎて走れなくなるのも怖かったので量半分)
スポンサーでもあるJALグループのスタッフの方が、シークァーサージュースを渡してくれた。笑顔が素敵です。
この場所ではインターネット中継カメラもあり、ここでもう一度、カメラの前に立ち「喜山さ~ん、与論島に来てますよ~!!!」と叫んでみたところ、ずっとウォッチしてくれていたようで、その後Facebookに「和田さん、キャッチしましたよぉ。ありがとう。^^」と投稿が。
やった!私が島にいる姿をスタート地点に続き見てもらえた!
単純な人間なので、これで再奮起。
普段あまり鍛えられていない足の付け根がかなり痛み始めていたけど、頑張ってまた坂を走り始めた。それにしてもどうよ!
この開放感!!!
常に視界のどこかに入ってくるサンゴ礁の海。
事前の期待感が大きすぎてがっかりしないか心配でもあったんだけど、与論島はやっぱり期待以上の島だった。
牛を飼っているところも多かった。
ソテツの葉の影もくっきり。
そして15キロ地点。
ここから先はそれほど大きなアップダウンはなくなる。
なんだか映画のワンシーンみたい!
ずっと舗装道路を走ってきたが、
空港をまわりこむ道だけは未舗装だった。
ここまでくればあと少し!!!
残り2キロくらいのところからは、ゴール地点の歓声やスピーカー越しに到着した人のゼッケン番号と名前を呼び上げる声が聴こえてきた。
遂にゴール!!!
後半かなり歩いちゃったので、タイムは2時間50分。
キロ8分、時速7キロなので、半分歩いて半分走ったという感じの記録だけど、自分的には頑張ったのでよしとする。
ハーフ女子完走者275名中88位だった。
海に入って足を冷やし・・・
痛い足を引きづりながらさっそく愛のこもったウニスープ。
奥のよもぎマッサージコーナーでは、地元の小学生&中学生たちが、額汗びっしょりになりながら、小さな体で一生懸命足や腕のマッサージをしてくれた。
自分の足をマッサージしてくれたのは中学校2年生でソフトテニス部にいる男の子。島の子の多くは、まつげがとても長くて二重くっきりな、本土の子供達とは違う南国系の顔立ち。
真剣にやってくれすぎて申し訳なくなるほどだった。
「本当にありがとう。でも頑張りすぎないでよ」
一度宿に戻って冷たいビールを飲んだ後、
2時から開催された表彰式に。
そしてこちらも名物「完走パーティー」会場となる砂浜へ。
周辺のテントで地元物産など見て回っていると、舞台上で踊りなどが始まった。
有泉も与論献奉で。
チョンダラーさんからお酌してもらった♪
そして最後にバンド演奏が始まると、
再びランナーたちが舞台のまわりに。
さらには舞台の上にどんどんあがっていき、踊り始める。
その様子はMrHuraiboさんの動画で。
▼2012年ヨロンマラソン完走パーティーフィナーレ(4分48秒)
▼2012年ヨロンマラソン完走パーティー 川畑アキラ(13分4秒)
最後は与論島のゆんぬエイサー。
楽しかったよ~♪
+++
夜は、宿一緒だった人達や普段は漁師さんだというダイビングショップの人などと居酒屋「かよい舟」へ。ここでも有泉をたっぷりいただく。
途中、別のテーブルで飲んでいた地元の人も交じって与論献奉したりして楽しい一夜。
翌日は、ダイビングしたりビーチまわったりして島堪能し、飛行機で島を後にした。
空港で観光協会の人達が見送ってくれていたので写真を撮ろうとしたら、
「俺が押す。中に入りなさい」といって写真撮ってくれた。
いやいや皆さんを撮りたかったんですけど・・・とか思いつつ、
最後の最後までおもてなししてくれる人達に感謝。
急上昇する飛行機の窓から見下ろしたら、ずっと手を振ってくれていた。
初めて参加したヨロンマラソンは満足度200%。
本当に忘れられない思い出になった。
参加してよかった!!!
またいつかこのコースを走りたい!
▼他の方の素敵なレポートも是非!
●ヨロンマラソン2012 その1|さすらいの風来簿
●ヨロンマラソン2012.3.4|川畑アキラ オフィシャルブログ 「与論島の川畑アキラブログ~沖縄生活」 Powered by Ameba
§ この記事は「WADA-blog(わだぶろぐ)」に2012年3月に掲載したものです
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